講演者紹介


「すり合わせ×モジュール化戦略」激変する半導体供給網への対策を液晶・EVから学ぶ」

立命館アジア太平洋大学

国際経営学部 名誉教授、工学博士&博士(技術経営) 中田 行彦氏

中田 行彦氏

【ご略歴】

神戸大学大学院卒業後、シャープに入社。以降、33年間勤務。

液晶の研究開発に約12年、太陽電池の研究開発に約18年、その間、3年間、米国のシャープアメリカ研究所など米国勤務。

2004年から立命館アジア太平洋大学の教授として、技術経営を教育・研究。

2009年10月から2010年3月まで、米国スタンフォード大学客員教授。

2015年7月から2018年6月まで、日本MOT学会企画委員長。

2017年から立命館アジア太平洋大学 名誉教授・客員教授。

2020年から名古屋商科大学非常勤講

 

【講演概要】

米中対立で半導体供給網は激変した。日本企業はどの様に対応すべきか?

半導体産業は、2000年代から、半導体プロセスを設計と製造に分割し、台湾積体電路製造(TSMC)が生まれた。これが「モジュール化」である。 日本は、分割を嫌い垂直統合型(IDM)に固執した。つまり「すり合わせ型」である。しかし、米中対立で、製造を海外依存するリスクが顕在化し、半導体供給網は激変した。液晶・EVの「すり合わせ×モジュール化戦略」からを学んで、その対策を考えたい。


 「パワー半導体を生かし切るパワーモジュール -高性能・コンパクト・高放熱・高絶縁の同時実現-」 

三菱電機株式会社 パワーデバイス製作所 開発部 主席技師長 寺島 知秀氏

寺島 知秀氏

【ご略歴】

1987年大阪大学基礎工学部物性物理工学科卒業。2017年に同大学にて応用物理で工学博士を取得。1987年に三菱電機に入社後2012年までパワーMOSFET、高耐圧ICプロセス、BiCMOS&DMOSプロセス、IGBT、パワーDiode開発に従事。

BiCMOS&DMOSプロセスと高耐圧ICではそれぞれ三菱電機としての第一世代の製品化を担当し、高耐圧ICでは現在世界的に広く使われている耐圧保持構造を発案。2013年から先端総合研究所にてSiCデバイスと次世代パッケージの研究管理業務に携わった後、現所属にてパワーデバイスと高耐圧ICの技術開発に関する統括業務を担当。パワーデバイスとICプロセス領域で84件の米国特許と61件の日本特許を取得。

 

【講演概要】 

パワー半導体は極めて大きな電流と高電圧を扱うため、電気性能と同時に、放熱、絶縁等、様々な要求を同時に満たす事で初めて大きな価値を生む。パワーモジュールはこれを実現する形態として発案され発展していった。本講演ではパワー半導体の発展と共に進化してきたパワーモジュールとその最新状況について概説する。


「半導体リソグラフィー技術を支える装置と材料のすり合わせ技術」

JSR株式会社 電子材料事業部 副事業部長 征矢野 晃雅氏

征矢野 晃雅氏

【ご略歴】

1999年      JSR株式会社 入社、同社 精密電子研究所 半導体材料開発室

2003年      ベルギーIMECアサイニー ( JSR Micro N.V.出向)

2010年      同社 精密電子研究所 半導体材料開発室 主任研究員

2012年      JSR Micro Korea ( 現 JSR Electronic Materials Kore) 出向

2018年      同社 精密電子研究所 半導体材料開発室 チームリーダー

2019年      同社 電子材料事業 リソグラフィー材料部長

2021年      同社 電子材料事業 副事業部長

 

【講演概要】

半導体の高集積化を支えた微細加工技術の発展、中でも半導体リソグラフィー技術の発展の功績は大きい。

半導体リソグラフィー技術においては、光学系を中心とする装置技術、光源技術、マスク技術、レジスト材料技術、それにパターン設計を含めたデバイス側の様々な技術の総合化した努力の賜物である。本ISSM戦略フォーラムの場をお借りして、特にArF液浸リソグラフィー技術を支えた装置と材料からのアプローチについて、具体例を挙げて紹介させて頂きます


「半導体の進化を支えるシリコンウェーハ」

株式会社SUMCO マーケティング技術部 担当課長 小森 隆行氏

小森 隆行氏

【ご略歴】

1996年に大阪府立大学を卒業。三菱マテリアル株式会社に入社。

2002年に三菱マテリアルと住友金属工業のシリコンウェーハ事業が統合し、現在の株式会社SUMCOが発足。

入社以来、生産管理、営業、営業企画、広報IR、経営企画、技術営業などを経験し、現在はマーケティング技術部で半導体市場・技術の調査分析などを担当。

 

【講演概要】

シリコンウェーハを一見すると、金属色に輝く薄い円板にしか見えず、どのような技術が込められているのか感じ取ることは難しいかもしれません。

シリコンウェーハの製造プロセスは、工程ごとの研究開発と全体としての最適化技術が必要であり、モジュール化とすり合わせを両輪として技術開発を進めています。

また、半導体プロセス条件に合わせ込んだ作り込みを行うため、顧客とのすり合わせは品質・特性の向上に欠かせないものです。


 「半導体用スパッタリングターゲットの事業化、事業成長への道のり」

JX金属戦略技研株式会社 事業一部 シニアフェロー 福世 秀秋氏

福世 秀秋氏 

【ご略歴】

1982年 日本鉱業株式会社 入社 (現JX金属の前身)

2006年 薄膜事業部 磯原工場 新素材開発センター センター長

2016年 薄膜事業部 磯原工場 工場長

2019年 技術本部 顧問

2021年 JX金属戦略技研株式会社 シニアフェロー 

 

【講演概要】

JX金属は1905年の創業以来、銅を中心とした非鉄金属に関して資源開発・製錬から先端素材の製造・開発まで上流から下流への一貫した事業展開をグローバルに行っています。今回の講演では電子デバイス製造のKey素材である半導体用スパッタリングターゲットの製品開発の経緯、そしてその後の半導体産業のダイナミックな変化・技術革新に対応する中での事業化~事業成長への道のりを紹介します。


「デバイスメーカとともに歩んだAMHSの進化と今後」

村田機械株式会社 クリーンFA事業部 システムエンジニアリング部部長 本告 陽一氏

 本告 陽一氏

 

【ご略歴】

1992年村田機械株式会社物流事業部(現L&A事業部)システムエンジニアリング部に入社、工場内自動搬送機器のシステム提案、販売活動に従事。

1995年から、クリーンルーム内の自動搬送機器のシステムエンジニアとして、日本国内、韓国向けの自動搬送システムの提案、プロジェクトマネージメントを担当。

1998年から4年間、台湾に駐在し、急速に広がった半導体工場立ち上げ需要に向けた自動搬送の提案、納入に奔走。

2002年帰任後、台湾、シンガポール、中国などアジアマーケットにおける、半導体プロジェクトのシステム提案、プロジェクトマネージメントに従事。

2020年からシステムエンジニアリング部部長。現在に至る。

 

【講演概要】

300㎜半導体の自動搬送は2000年から本格化され、その需要と規模は年々加速しています。

その様な状況の中、弊社では幅広いユーザとのやり取りを通して、マーケットの見通しやニーズを 学び、独創的な発想と製品開発で、需要に応じた提案を行い、搬送トレンドを牽引しています。

今回の講演では、これまでの変遷と戦略を振返り、現在の立ち位置を踏まえ、将来の見通しについて考えて行きたいと思います。


「すり合わせで極めるKiru・Kezuru・MigakuTechnologies」

株式会社ディスコ 営業技術部長 川合 章仁氏

川合 章仁氏

 

【ご略歴】

1991年 同志社大学工学部機械工学部卒業後、半導体・電子部品製造装置のマーケティングに30年以上従事。2001年 株式会社ディスコ入社。ディスコではウェーハ極薄化プロセスやLow-kウェーハのレーザグルービング、ステルスダイシング技術等、プロセス・製品開発企画・新市場開拓に取り組む。2015年より営業技術部長。

 

【講演概要】

近年のMore Than MooreやHeterogeneous Integrationなどのトレンドで、パッケージによるデバイスの高付加価値化が強く求められており、ウェーハの薄化・個片化技術の重要性がさらに増している。砥粒加工から端を発した、「高度なKiru・Kezuru・MigakuTechnologies」をビジネスのMissionとして掲げている、ディスコのすり合わせ技術事例を最新の技術動向とともに紹介する。